「はぁ・・・」
あれから何度目になるか分からない溜息。
〜暫く避難中〜
「、この資料でいいか?」
「えぇ、そこに置いておいて」
この小屋の主、ハグリッドが数冊の本をテーブルに置く。
はチラリと見て、また羊皮紙に目を戻す。
ここはハグリッドの小屋。又は避難場所。
クリスマスの日のの予感は的中し、
ハリーに送られてきた箒の事で3人の仲が余計に拗れてしまったのだ。
お互いが頭を冷やさないとどうにもならないので、
はこれ以上干渉せずに傍観状態を決め込んだ。
その間の時間を、はこうしてバックビークの裁判の準備に充てているのだ。
新学期が始っても、3人の棘々した雰囲気は相変わらずだった。
新年最初の「闇の魔術に対する防衛術」の授業の後、
ハリーはディメンターの防衛術の訓練のことを話した。
どうやら訓練は木曜の夜に開始らしい。
ハーマイオニーと夕食に向かう途中、前方にハリーとロンを捉えた。
「ルーピンはまだ病気みたい。そう思わないか?一体どこが悪いか、君わかる?」
聞こえたロンの言葉に、の隣にいたハーマイオニーが
イライラしたように大きく舌打ちした。
「なんで僕たちに向かって舌打ちなんかするんだい?」
「なんでもないわ」
「いや、なんでもあるよ。僕がルーピンはどこが悪いんだろうって言ったら、君はー」
「あら、そんなこと、わかりきったことじゃない?」
(えっ?今なんて・・・)
「教えたくないなら、言うなよ」
ロンがピシャッと言った。
にとって重要なのはそこじゃない。
今のハーマイオニーの言い方はまるで知っているような言葉。
リーマスの正体がバレているのかもしれないのだ。
「ねぇ、ハーマイーーー」
「あら、そう。行きましょ」
が何かを言う前にハーマイオニーはに目をやり
ツンツンと歩き去っていった。
「えっ、ちょっ」
「あいつ、僕たちにまた口をきいてもらうきっかけがほしいだけさ」
慌ててハーマイオニーを追いかける。
そして去り際に聞こえたロンの言葉。
(その態度も改めた方が良いけどね)
口に出すと状況が悪化するだけなので、はその言葉を心に閉まった。
つづく
◆後書き◆
短かったり長かったりすみませんねぇ・・・。
解決しないといけない謎とかありすぎて困ります。
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